ローバーミニ(Mini、ミニクーパー)今回はタペット調整方法について解説します。
シリンダーヘッド本締めも終わり、やり忘れ防止のため合わせて作業すると間違いないです。
またタペット調整だけされたい方にも参考にしてください。
タペット調整とはバルブをロッカーアームが押しますが、その時のバルブとロッカーアームの隙間調整の事です。
クリアランスが多いと「カチカチ」とか「カタカタ」っと言った異音が聞こえエンジンの性能やバルブステム先端の摩耗などにも影響します。3万Km~5万Km走行ぐらいで調整すると良いかと思います。
また規定値より少ないクリアランスだとバルブステム先端、ロッカーアームの偏摩耗の原因にもなりますので確り調整しましょう~
ローバーミニ、シリンダーヘッド本締めとIN/EXマニーフォールド取付の記事はこちらを参考にしてください。
https://old-mini.com/rover-mini-in-ex-manifold/
目次【タペット調整の仕方について解説 】
使用する道具/用具
使用する道具は以下です。
- インチメガネレンチセット
- シックネスゲージ(0.08~1.00あたり)
- 33mmコンビレンチ
●シックネスゲージ |
●33mmコンビレンチ |
●ヘッドカバーガスケット類はミニスペアより購入
http://www.minispares.com/default.aspx
タペット調整前の下準備
1、1番シリンダーの圧縮上死点にクランクシャフトを回してセットします。
●回転方法が分からない方の為に解説いたします。
回転方向は右回り。
回し方は色々ありますが私の方法を解説致します。
今回のようにセルモーターでエンジンを回せない場合での説明となります。
- 33mmのコンビレンチでクランププーリーボルトを回す。
- AT車ならオルタネーターを付けてベルトをピチピチに張りオルタネーターのプーリーナットで回転させる
- MT車なら車が接地した状態でギアを4速に入れ車を引っ張りながら回転させる。
プラグコードを抜いてセルモーターを少しずつ回して回転させる方法もありますが、ちょうど良いところで止まる事はありませんので私はやりません。
2、1番上死点が出たら1番の吸気/排気のロッカーアームが手で触っても動くか確認
3、ロッカーアームのクリアランス調整ボルトのロックナットを半回転程緩めておく
タペット調整の仕方
シックネスゲージと大き目のマイナスドライバー、1/2インチ(13mm)のメガネレンチを用意します。
●規定寸法(1000、1300㏄ほぼ共通)厳密には1300は少し範囲が違いますが真ん中を取れば同じ
吸気側:0.3mm
排気側:0.3mm
意外と簡単な数字です。
1、1番吸気側のロッカーアーム先端とバルブ先端の隙間に0.3mmのシックネスゲージを差し込む
2、ロックナットは緩めてあるので調整用ボルトにマイナスドライバーを当て軽くロックするまで締め込む
3、そこから少し1/8回転弱緩めたあたりでシックネスゲージを抜き差しして、抵抗がある感じで動く位置を探す。
4、頃合いの良い所が見つかったら調整ボルトをマイナスドライバーで確り回り止めしながらロックナットで固定
5、再度シックネスゲージを動かし抵抗が変わってなければロックナットを増し締め
6、これを1番の吸気/排気と2番の吸気、3番の排気の計4か所調整できます。
7、1番Topが終わればクランクシャフトを1回転させ4番Topに設定。
回し方は「●回転方法が分からない方」を参照
8、4番Topの状態で4番吸気/排気 2番排気、3番吸気を調整
これでタペット調整は終了です。
まとめ
タペット調整はエンジン内部を触る感じで初めての方はドキドキするかもしれませんね。
私も最初は大丈夫か?とドキドキした記憶がございます。
Miniを長く維持する場合に避けられないメンテナンスですので出来るようになればオイル交換と同等レベルに感じますよ!
- 使用する道具/用具について
- タペット調整前の下準備とクランクシャフトの回し方
- タペット調整の仕方
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