ローバーミニ(Mini、ミニクーパー)ラジエーターなどの水回りを取り付ける前にエンジンが問題なく組めているかチェックする為
一度エンジンを始動してみます。
クーラント無しで始動しますので短時間5秒~10秒以内で確認します。
目次【エンジン テスト始動 エラーはある? 】
使用する道具/用具/パーツ
使用する道具/パーツは以下です。
- デジタルテスターとジャンパー線
- エンジンオイル(鉱物油)
- プラス、マイナスドライバー
- インチ、センチソケットレンチ
●デジタル テスター |
●エンジンオイル |
エンジン始動の前準備
エンジンも含めDIYでフルレストアをしてきましたのでラジエーターを取り付ける前に一度エンジンに火を入れます。
その理由はエンジンに重大なミスが発覚しても比較的対処しやすいからです。
むろんエンジンの始動は短時間でチェックします、
火入れ祭りの準備でエンジンオイルとガソリンを用意します。
最近はガソリンタンクに入れてくれるガソリンスタンドが激減しておりますが行き付けの顔見知りのスタンドで携帯タンクに入れて頂きました。
こんな時の為に私はセルフのガソリンスタンドは遠出以外では利用しません。
少しの金額の違いならスタンドマンが居るスタンドがお勧めです。ガソリンを小分けしていただく以外に廃油も持ち込み無料で処分してくれます。
顔なじみになると信頼が最も重要です!
エンジンオイルも用意します。
それぞれお好きな銘柄でご用意ください。
私はスノコの20W-50鉱物油(エンジン、ディーゼル共用タイプ)をペール缶で用意しています。
少し前まで20W-40が存在していたと思いますが最近は何故か見かけません?
それでは火を入れる前の前準備を解説
1、エンジンオイル約5.5Lをエンジンに投入
2、ガソリンタンクに適量(10L)投入
3、IGコイルのプラス線を外す(エンジンがすぐに掛からないようにする)
4、燃料ポンプが電磁ポンプの場合はポンプの電源線を外す
5、プラグを全て外しセルモーターを回して5秒前後空回しをする(内部にオイルを潤滑さすため)
6、電磁ポンプの電源線を戻しキーをONにし数秒作動させキャブレターにガソリンを注入(機械式ポンプは不要作業)
7、ガソリンタンクからキャブレターまでのパイプの接手等で燃料漏れが無いか確認
8、プラグ、プラグコードを元に戻す
9、キャブレターのアイドルスクリューを回し少し高めのアイドリング設定にする
10、チョークを引き始動、始動後は10秒以内に止める
概ねこの流れで作業しますがトラブルが発生した時点で中断しながらの流れです。
始動時によくあるトラブル
今回はキャブレターにトラブルが発生しましたので合わせてご紹介します。
1、よくあるトラブルで一番多いのが燃料漏れです。
特にガソリン漏れは危険ですのでエンジンを掛ける前に念入りにチェックします。
2、点火時期の合わせ間違い
今回のケースではザックリ合わせた点火時期でしたが、ポイント車のみある程度キッチリ合わせる事が出来ます。
クランクシャフトを任意の点火角度(10度)に合わせ、その時点でのポイントの開閉タイミングをテスターを使って導通判断します。
(解説は動画を参考にしてください)
3、キャブレターの調整不良
アイドリングスクリューの調整不足などやエアージェットの調整不良などが上げられます。
4、オイル漏れは無いか?
今回はオイルバイパスパイプ(デリバリーパイプ)のピンホールからオイル漏れが発覚し交換する羽目になりましたが、
それ以外でオイル漏れが出た場合は意外と深刻です。
・ドライブシャフトのデフ側サイドハウジング下からのオイル漏れの場合オーリングを入れ忘れ
・フロントクランクシャフト付け根あたりからの場合半月オイルシールが反対に装着されている
・エンジンとミッションの接合部、運転席側から漏れている場合、オーリング入れ忘れ
などなど、オイル漏れが発覚するとガックリする所ばかりです。最悪エンジンを下ろす場合も…
今回は以前O/Hしたキャブレターが悪さをしておりました。
O/H時に各ジェット、通路をクリーニングしてしていたのですが、何故かスロージェット1個と加速ポンプジェット2個が軽く詰まっておりました。
またアイドルスクリューのねじ込み量が少なくアイドリング出来ない状態でした。
以上を解決するとあっけなくエンジンは始動しアイドリングもするようになりました。
キャブレターの微調整は水回りを取り付けてからとなります。
キャブレターのO/Hの記事は以下を参考にして下さい
https://old-mini.com/rover-mini-carburetor-dellorto-fzd/
●もしもエンジンが始動しない場合の点検方法
間違いなく組み上げてきたつもりでも間違っているケースは多いものです。
そこで以下もう一度チェックする為の流れを解説致します。
1、点火プラグから火花が飛んでいるか目視、点火時期を再確認
2、キャブレターのフロート室を開けてみてガソリンが来ているか確認、(ホースを外して確認でもOKですが危険です)
3、キャブレターから燃料が吸い出されているか?
1人がエンジンキー、もう一人がキャブレターからパーツクリーナーを少量吹きかけ少しでも始動すればキャブレターに問題あり
4、それでも始動する気配が無い場合はクランクシャフトとカムシャフトのタイミングを確認、バルブロッカーアームの状態で確認します。
恥ずかしながら過去にカムチェーン装着時スプロケットの合いマークを合わせ組み上げたつもりでしたが間違って組んだ経験がございます。
その為にもバルブタイミングの測定は必須作業ですね!
バルブタイミング簡易測定
始動後のチェックポイント
始動後のチェックポイントは以下解説致します。
1、数秒のエンジン始動の間にエンジンからの異音が無いか?
2、ゆっくりアクセルを踏んでエンジンがスムーズに回るか?
3、エンジンを止めた後にオイル漏れやガソリン漏れが無いか再チェック
以上で次のステップに進めます。
まとめ
今回キャブレタージェットの詰まり・・・不思議です。
組み上げ後時間が経った事でよくあるアルミ粉が出たのか?、はたまた洗浄クリーナーの溶剤が結晶化したのか?
何れにしてもO/H後であっても時間が経過すれば疑った方が良いことを実感致しました。
- 使用する道具/用具/パーツ
- エンジン始動の前準備
- 始動時によくあるトラブル
- 始動後のチェックポイント
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