ローバーミニ(Mini、ミニクーパー)エンジンのオーバーホールを順を追って解説、
今回はシリンダーブロックとミッションの分離作業、MTのシンクロリング良否判定について解説します。
目次【シリンダーブロックとミッションの分離作業について解説 】
使用する道具/用具
使用する道具は以下です。
- インチボックスレンチ
- ミリボックスレンチ
- スクレパー
- プラハンマー
- 直径3~4㎝の丸棒又は角棒 1m
- +1人
シリンダーブロックとMTミッションの分離手順
前回の作業までで残っている所を取り外します。
- カムチェーンバックプレート
- バルブリフター
- ブロックとミッション接合部のボルト/ナット13か所
1、カムチェーンバックプレート取外し
ここは簡単でクランクシャフト下2か所のボルトとカムシャフトリテーナプレート3か所のボルトを外し
プラハンマーで軽く叩いて取り外します。
2、バルブリフター取外し
プッシュロッドをリフター部に刺し少し傾けながら引き抜くとリフターが上がって来ますので
ペンチ等で軽くつまみ抜き取ります。
3、ブロックとミッション接合部のボルト/ナット取外し
13か所のボルト/ナットを取り外し、長さ等を記録しておきます。
4、ブロックとミッション分離
ここまで出来たら直径3~4㎝の丸棒又は角棒1mをクラッチ側のミッションとブロックの隙間に入れ
捏ねる事でミッションとブロックの接合部が剥がれてきますので、スクレパーで隙間に差し込み全体の密着を剥がします。
後は2人がかりでクランクシャフトを持ち分離します。
MTミッションシンクロナイザー良否判定方法
分解する前に各速のシンクロナイザーの良否をチェックします。
チェック方法はミッション底部にシフトリンケージを接続するシフトセレクトシャフトがあり
これを入れたり回したりして1速~4速までチェンジしてチェックします。
ちょうどHパターンの動きとなりますね!
セレクトシャフトを真正面にして左に回して手前に引くと1速、奥に入れると2速
中間に戻し右に回して手前に引くと3速、奥に入れると4速となります。
上記方法で2速に入れて1速のシンクロリングがフリーになりますので、
シンクロリングを1速ギアに密着させシンクロリングと1速ギアの隙間が少しでもあればOK。
もし密着する様であれば交換時期です。
経験上、2速シンクロが最も早く消耗し次いで3速、1速、4速の順となるようです。
シンクロリングの内側に同心円状の溝があるのですがこの溝の山が減ることで抵抗が無くなり
回転がシンクロしずらくなります。
結果3速から2速のシフトダウン時にギアーが入りにくくなったり、ギアー鳴りが発生する結果となります。
まとめ
正直、MTミッションのO/Hは私も初めてとなりますが、ガチャガチャチェンジしてると何となく分かった気になりますね。www
- 使用する道具/用具について
- シリンダーブロックとMTミッションの分離手順
- MTミッションシンクロナイザー良否判定方法
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